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「ジョー、オレは来たぜ。再びこの地へ。」
健は荒れ果てた大地を前にしてそう一人つぶやいた。
半年前のあの日ジョーと別れた冷たい草の大地は、同じように霧に包まれていた。
地面がところどころ盛り上がっていて総裁Xが飛び立っていった時とほとんど変わっていなかった。
健は左腕のブレスレットをじっと見つめた。
そうしているといまにもジョーからのバードスクランブルが来そうな気がする。
「そういやアイツは一度も発信しなかったな。」
ジョーのブレスレットから健が最後に受けたのはモールス信号だった。
「ジョー~~~ッ!!」
思いっきり健は叫んだ。
しかし返ってくるのはやまびこだけだ。
あの時、健は甚平が差し出したブーメランを受け取ろうとしてやめた。
そして甚平は心残りだったようだが、あったところに置いてくるように言った。
ブーメランはジョー自身から返してもらう以外は受け取るまいと決めていたからだ。
再び頭上にゴッドフェニックスが戻って来た。
健は頬に伝わる熱いものをそっと拭うと抱えていた花束をそこに置き、トップドームめがけて思い切りその冷たい草地を蹴った。
おわり
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